Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

必死に長靴を探して

農作業が始まり、肥料や資材等を買いにいくことが多くなった。夢男は販売店に行くと長靴コーナーを必ず見る。今、履いているのが古くなり、もう少しでダメになりそうなので、作業に支障をきたさないよう、今のうちに確保したいからだ。


ここ数年買っている長靴は、農協の資材販売店で売っている"DUNLOP"のロゴが入っている2980円の黄色い長靴だ。かかと付きで、細身で耐油、非常に軽い。中にホコリなどが入らないように紐でしぼれるフード付き。この長靴が今までの「長靴人生」で最もコストパーフォーマンスの高い「ベスト・オブ・長靴」だ。普通に毎日履いて一年は持つ。ハードな使用でも、裂けたりさえしなければ、間違いなく8ヶ月は持つ。ちなみに2位はウエットスーツ素材の5800円、12ヶ月だ。でも、この製品は二度と店頭では見ていない、幻の製品ではある。したがって、現実的に手に入る「夢男認定いい長靴」は2980円のやつだけ、ということになる。値段が高いからといって、履きやすいとは限らない。耐久性があるともいえない。とにかく、今のところ、この長靴クラスの性能じゃないとダメなのだ。


ということで、いつもこの長靴を買っている隣の町の農協の店にいったら、なんと在庫がないという。扱いをやめたとかなんかで、アルバイトらしき店の姉ちゃんはいたって無愛想。こっちもせっかくのお気に入りの製品が手に入れられないのは困るので、必死にねばって、なんとか取り寄せてもらうように頼んだ。後日、電話がきて、あの長靴は取り寄せ不可だという。ダメと思いながら、他の数件の農協の店(市町村に一店ずつある)も見て回るが、以前同様、品揃えは全く変わらず、あの黄色の長靴はない。それはそうだ、もともとあの店にしかなかったのだから。


さあ、どうしよう。昔と違って今はインターネットもある、きっと見つかるさ、と高をくくっていた。探し方が悪いのか、それとも本当にないのか、結局見つからなかった。


そして今日、買い忘れた肥料を買いに、家からちょっと遠い農業資材屋にいった。たまたま案内板に目がいって、普段は人のいない店の最も奥の長靴コーナーを見たら、見慣れたシルエットの長靴があった。あのDUNLOPロゴの長靴だった。ただし、色は紺のみ。サイズは一つだけ合うのがあった。ここで手に入れなかったら、次は二度と見つからないかもしれない。色が気に食わないが、背に腹は代えられない。


帰ってから嫁さんに「あの長靴あったよ。だけど、色は紺。妥協したよ」というと、「よかったね。かえって黄色じゃなくて紺でよかったね」「・・・・」
あの黄色の長靴だが、夢男の嫁さんにいわせると「センスがなかった」らしい。今までなんで黙ってたの・・・。農作業長靴なんだから、紺よりは黄色の方がいいと思う(根拠なし、非常に弱気)。自分は逆に目立っていい、と考えてたのに。最も、目立つことには全くなんの意味もないのだが。


とにかく、当面、長靴の問題はなくなった。後はこの新しい長靴を履いて仕事するだけだ。履きつぶす頃、また、長靴問題がでてくるのだろうが、そのときはそのとき。長靴も探すのも農家生活の楽しみの一つでもあるのだから。