Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

静寂の田んぼ

家の前の田んぼ。うちだけじゃなく、もはや、どこの田んぼもにも人影はない。ここは減反しても転作に繋がらない水田単作地帯。麦畑なんて皆無(気候的な問題か)。大豆畑もちらほら。人任せの牧草地や稲のサイレージ利用がかなり増えた。
どうも、農民はとことん楽をしたいらしい。勤めプラス稲作以外の農業は存在しないかのよう。野菜でも稲作にせよ、どんな種類の農業でも本気ならば、家から離れる暇がないはず。でも、そうはならないからこその、専業農家の減少。専業農家でいくのは決して楽ではない。でも、死ぬほど大変というわけでもない。
専業農家が兼業になって、最後には離農への抵抗がなくなった。それが今の日本の農業。農業への気持ちが薄れつつある人が多い現在。今ならまだ間に合う。彼らを引き留めるには何が必要か。
赤ちゃんから墓場まで、すべてを包有してきた農家生活にこそ、その答えがあるように思えてならない。キュウリの水かけをしながら、脇の寂しそうな田んぼをみて、そんな風に思う。