Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

青色申告終了

先日から、かかりっきりだった青色申告が終わった。今年は今までのExcelでの簡易簿記方式記帳ではなく、ホロン「やるぞ!青色申告2005」を使用したので少し勝手が違ったが、なんとか問題なく終えることができた。昨年までは消費税申告をする必要がなかったので、エクセルでも充分だったが、さすがに消費税計算が加わると課税・不課税などの区分けが必要なので、計算間違いを避けるため、会計ソフトを使用したのだ。昨年末に農業対応の青色申告ソフトについて調べ、価格・機能・使いやすさなどを考えて「やるぞ!・・・」に決めたのだが、結果、価格に見合っただけの働きはしてくれたと思う。知り合いに聞くと、皆、使っているソフトはソリマチの「農業簿記」だという。農協や農業改良普及所のパソコン簿記講座でもこのソフトを使っているようだ。部門別計算や経営分析などができる多機能なソフトなので、法人にしている大規模経営の人には適しているかもしれないが、今どきのソフトにしては6万円というのは高すぎる。この値段だとMSオフィスだったらPro版が買えてしまう。業務用だし、利益を上げるためにはしかたがないのかもしれないが、その分、他のことに6万円を使った方がよほど生産性が上がる気がする。少なくても、夢男の程度の経営内容だと5千〜2万円が会計ソフトの適正価格だと思える。


夢男が農業用青申ソフトに求めること。


1)出納帳形式(現金・預金出納帳、売掛・買掛帳)の入力ができること。
夢男の場合、取引件数は圧倒的に現金購入が多く、次いで預貯金の出入金。そして資材類の買掛。野菜や米の出荷は簿記上は売掛になるが、全国農業会議所発行の簿記テキストによると、一般的に農業では売ったときの価格が後にならないと確定しないので、入金したときに処理することで売掛の仕分けはなるべく行なわないこと、とのこと。従って、振替伝票での仕分け(あるいは仕訳帳方式)となる取引は少なく、帳簿形式での入力の方が無駄がないということになる。古い会計ソフトなどでは振替伝票での入力のみ、という場合もあるので、そういったソフトは選ばない方がよい。


2)農業用の青色申告決算書が印刷できること。
農業に対応した会計ソフトは非常に少ない。基本的には複式簿記ソフトであれば、勘定科目名などを農業用のものに変更すればいいだけだが、決算書への転記時に間違うことのないよう、農業用の青申決算書が印刷できるものを選ぶと楽である。また、科目の追加・変更などは簡単にできること。科目名が固定されているソフトもあるが、簿記ソフトに合わせて科目を変更するのではなく、それまでの記帳時にで使用していた勘定科目(空白欄に追加したもの)をそのまま使えるソフトが望ましい。


3)わかりやすいマニュアルで単純な操作体系であること。
どんなソフトにもいえることだが、「やりたいことをどのように行なうか、どういう結果になるか」がわからないと使いようがない。使ってみて慣れるということもあるが、記帳開始から決算まで一年間かかり、かつ、決して間違ってはいけない簿記会計という作業上、マニュアルで機能の詳細がよく理解できないと無駄な手間がかかる。また、簿記においては、ソフトの操作に慣れる以外に「複式簿記に慣れること」が絶対に必要だ。従って、マニュアルには代表的な仕訳例が載っていることがもっとも大事な点。そして、できれば導入前にデモ版などで機能や操作方法をあらかじめ試せればと思う。


4)長く使えるソフトを選ぶ
複式簿記自体は昔から変わらない。ソフトの基本的な機能も同様。変わるとすれば消費税の税額ぐらいか。確定申告までできるタイプのソフトは税法の改正などがあるため、毎年最新版を使用せざる得ないが、青色申告決算書の印刷までと割り切るなら、古いバージョンでも大丈夫だと思う。財務省の確定申告のホームページでも申告計算から印刷までタダでできるので、会計ソフトにどこまで任せるかはユーザー次第。なにも、やっとの思いで得た利益の一部を毎年ソフト会社に払う必要はないと思う。そのお金で楽しく農業できることに使おう。


H17年度の決算は、野菜価格が低迷したことが大きく影響した厳しい結果になった。収量自体は台風の被害が少なかったこともあってここ数年では最高によかったのだが。「天候不順で野菜の高値」のちょうど正反対になった今年の値動き。豊作だと安く、不作だと高値。他の産地の被害がこちらの相場を跳ね上げる。
とにかく、複雑な気分ではある。