Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

ロシアが舞台の絵本2冊

  • 「人にはどれだけの土地がいるか」(フォレストブックス)

人にはどれだけの土地がいるか

トルストイ原作のショートストーリー。普通の農民だったパホームの成功と転落。
現在、日本全国の農村では、国の政策として「集落営農」が押し進められている。今、本当に日本の農業に必要なものは何か。それは大規模化、企業化なのか。それとも・・・。
困難な状況の中で農業を続けている人たちはいっぱいいる。その人たちみんなに聞いてみたい。「どうして農業をしているのですか」 その答えの一つがこの絵本の言わんとしていることではないかと思っている。人間として一番大事なことを忘れちゃ、農業ではない。

  • 「デルス・ウザラー」(群像社

森の人 デルス・ウザラー

黒澤明監督も映画化した、100年ほど前の「森の人」デルス・ウザラーとロシアの探検隊長との物語。圧倒的で繊細、緻密、色彩あふれる挿絵が素晴らしい。いや、それ以上に素晴らしいのが二人の友情。過去から現在まで「失われたもの」の多さ、大きさを感じる。とは言ってもけっして過去には戻れない。これからどうして行くかだ。