Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

ほっとするひととき

 この時期にはありがちな冷たい雨の降る日が続く。よほどのことがなければ、外での仕事はしない。たいがい雨は一日二日なので、外仕事は晴れた日にすることにする。だから、こんな日は家で雑用を片付ける。農繁期である夏場だと晴れだろうが雨だろうが忙しさに変わりはない。でも、冬に備えての準備や片付けが主な仕事の今は、ここぞとばかりに休む。家族はそれぞれ雑用を片付けたり、買い物に行ったり、自分の時間を楽しむ。夏にはとうてい取れない時間だ。とても貴重である。

 雨の日はコーヒーを入れて、音楽を聴いたり、本を読んだり、嫁さんとゆっくりといろんなことを話すのだ。嫁さんは趣味のリース作りをしている。自分も嫁さんも、農作業に追われ、子育てに追われる毎日。だから、たったこれだけのことをすごくうれしく感じる。

 夏場の休憩に飲むのは、ほとんどがインスタントコーヒーだ。忙しくてレギュラーコーヒーなんか、いれていられない。だた、ドリップするだけのことなのに。そんなわけで、嫁さんの友人がよく送ってくる海外ブランドのコーヒーの粉がたまってきていた。それをこの季節に飲むのだ。いれたての熱いコーヒーの香りはたまらない。外が寒いだけにいっそうおいしく感じる。生活には、気持ちと時間にゆとりが必要、と思う。

 よく農業は忙しすぎて余暇がないといわれるが、繁忙期の生活を見たら確かにそうだ。そんな様子を見たら、誰もが農業を嫌うのも当然だろう。でも、農業は一年という時間が基準になっているのだ。夏場できなかったことは農閑期にやればいい。そのために経済的に安定するための「一生懸命な農作業」なのだ。ただ、それだけ。

 とりあえず、コーヒーメーカーを買おう、と思う。