Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

平穏な生活

いろんな行事が終わって、最近はごく普通の農家生活となっている。朝のキュウリの収穫、選別、直売所・市場への出荷(これで午前終わり)、午後は昼食の後、昼休み、それぞれの作業、夕方の収穫作業、夕食後、選別(最近は9時半には終わる)、そして自由時間。起床6時で就寝がだいたい11時の夢男家の現在の一日だ。


サラリーマン生活でも農家生活でも、生活を楽しむためには「無駄な時間」が必要だ。農家の生活に大きな影響与えるのは「季節」。播種の時期、定植の時期、肥培管理、すべてにおいて「時期」が何よりも優先する。仕事の忙しさは意外となんでもない。もともと家族でできる範囲の経営規模で作付だし、何よりも「季節」にあわせて労働時間、仕事も変わってくるわけだから。体も仕事量に合わせて自然とできてくる。具体的にいうと、日の長いときには仕事の時間は長くなるし、日が短くなれば早くあがるというわけだ。春先は慣れるまで体がきついが、農繁期は普通では限界と思うこともできてしまう。「季節」のなせる技だ。


その農家生活で何が大変かといえば、その絶対に変更できない仕事時期、「作業の旬」に多くの雑用、つまり、地域の共同作業や運動会、学校・保育園行事、消防団行事などが重なるからだ。どうしても参加できないときもあるのだが、ほとんどは都合をつけて出る。ほとんど飲み会がセット。暇な時期はいいのだが、キュウリの夜の選果がある時期の飲み会は迷惑もいいところ、というのが本音。なぜだか、行事は季節のいいとき。つまり「作業の旬」頃。しかも土日。完全にサラリーマン仕様の行事予定なのだ。飲み会は嫌いではないが、後の仕事と家族の負担を考えると気持ちよくは飲めない。農作業が落ち着いた「無駄な時間」に飲んでこそ、くつろげるというものだ。


「無駄な時間」といったが、基本的に農家生活には無駄な時間はそれほどない。農道をぶらりの散歩していても田んぼや畑の様子は見ているし、今後の天候も考えている。営業に関係のない、リースの素材を野山から集めたり、ジャムにするラズベリーを採りに行ったり(これは夢男の嫁さん)。「無駄な時間」とは、農家生活に潤いをもたらす時間なのだ。なくてはならないものだ。ちなみにこの記事を書いている時間こそ、まさしく「無駄な時間」でもある。


稲刈がもうすぐ始まる。キュウリはこんな感じで11月中頃までいくだろう。待ちに待った「無駄な時間」の到来を夢男一家みんな喜んでいる。たっぷりと楽しもう!