Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

TRON三昧

 

今読んでる本『電脳未来論』坂村健著。100円古書。平成元年出版の情報系本だからか、捨て値。TRONに関しての本は、ほぼ開発者の坂村先生の本しかない。家に10冊以上増えてしまった。もう信者と言っていいのかも。

現在、apple,google,amazon,microsoftとか、nvidia,Intel,amd,teslaなどがそれぞれのジャンル、あるいは重なり合う部分で覇権を争っているのだろうが、TRONがそれを全部握る未来もあったのではないだろうかとも思ってしまう。


平成元年といえば、就職一年目の頃。恥ずかしいことにコンピュータには全く興味がなかった。職場にIBMのPS/55が入ったばっかりで、苦労してDOSのコマンドを打ってたっけ。使ってた表計算ソフトはマルチプラン。先輩は次の年、一太郎ロータス123が使いたいからと98を持ち込んだ。さらに次の年、同期は98は高いからと互換機のEPSONにした。僕がコンピュータに目覚めたのはその2年後。AppleのColor Classicが出たとき。平成4年末だ。

そう考えると、TRONが描いた未来はかなり先進的で、先に挙げたIT各社の技術の融合でスマホなどによって一部は実現されている。もしかしたらGAFAが日本の企業だったかもしれない可能性。何が足りなかったのだろうか。あ、ITRONは密かに生活の隅々まで入り込んでいるのは知っていますよ。

 

と、スマート農業のかけらもない僕の農業は、TRONの本を読んで、あったかもしれない未来を夢見ながら、4月に植えるキュウリ苗を古い半分壊れたFAXで業者に注文してるのである。

"ときめき"と懸念

あの有名なときめき片付けの「こんまり」、今は3児の母らしく、家は散らかってる、みたいな発言があって、ファンたちは大騒ぎだとか。そりゃ子育てしてれば、そうはいかない時期もあるよね。

4人の子供がいなくなった結婚最初の年以来の、農閑期である。ここに来て再び「TRON(トロン)」趣味に”ときめいて”、俺はそれ絡みのいろいろが増殖しつつある。ここでは書けない。呑まないと書けない(苦笑。トロンとは、それぞれwikiで調べてもらうこととする。で、関連してかつて騒がれた漢字の文字コードについての本を読みあさってる。こうした情報系の古書は捨て値なのだ。でもね、なんか農業技術にも通じることがあるような気がして、とても気になるのだ。今の農業界隈のスマート農業への盲信も同じ空気ではないか。

今はユニコードがスタンダードだから、文字化けとか、外字に頼らず表示できない漢字も少なくなっていているとは思う。でも、古い漢字文字コードに関する本を読んでいると、きっと本質的なことが不十分な対症療法的ではないかと思うのだ。スマート農業も同じなのだ。かつて、人力作業から化学農薬、化学肥料を使った近代の機械化農業の頃は、戦後間もない食糧増産の頃だし、これからの未来があったのだけど、今はそれとは違う。近代の農業の機械化と、今のスマート農業は同じ農業革新とは言っていけないという感じがする。スマート農業に取り組まないと予算が出ないのかも。農業高校も農業系の大学も謳うし、話題になるのはスマート農業のプロジェクトばかりな気がする。どうかな…。
この金銭的格差、世代間格差のある世の中で学ぶ若い人たちは、大昔から変わらない農業の本質をどうとらえているのか。それはとても気になる。

スマート農業はそれを維持するのに莫大なエネルギーと費用がかかるのだろうな、と懸念しつつ、20から50年ほどばかり前の昔のこと書いた本ばかり読んでいる、28年ぶりに自由な農閑期で ”ぐうたらすぎるにもほどがある” ぐらいの今の僕は、ビー・ジーズの「愛はきらめきの中に」*1を聴きながらこれを書いているのである。


www.youtube.com

*1:"きらめき"を"ときめき"と勘違いしてて、オチなかった。惜しい!!!www

Petra Hadenにハマったのだ

いやあ、今年は雪が降った降った。ビニールハウスの屋根を全部掛けてたままだったから、つぶさないように必死に除雪機を動かしたのでなんとか乗り越えられた。
ようやく農道の雪が消えたので、業者から配達された肥料をハウスに運び始めた。順調順調。月末は何かと忙しいから、この調子だと作業が先行できる。

その最中、クローラキャリアのスロットルレバーが壊れた。樹脂製のレバーが経年劣化でポキッと折れた。これではキャリアが動かせない。
しょうがないのでネット通販で代わりのレバー部品を注文した。到着待ちである。たまっている雑用事務を片づけることにした。各種組織の会計やらを引き受けていることもあってこの時期は雑用事務の季節なのだ。

事務といえば、音楽を流さないではやってられない。ここのところのお気に入りといえば、Petra Haden。アカペラも多い。カバーしているのは有名曲だと思うのだけど、悲しいことに知らない曲が多い。とはいえ、原曲を知らなくても彼女の歌でその素晴らしさはわかる。

試しにこの曲聞いてみて。
youtu.be

どうです?素晴らしいでしょう!
この最新アルバム「Back to the Garden」は全曲YouTubeで聞ける。

Petra Hadenって、何者?
答え。あの有名ジャズ・ベーシスト“チャーリー・ヘイデン”の娘なんです。
この娘さんなんですが、音楽性はユニークらしくて、とくにアカペラが秀逸。そもそも彼女を知ったのが、ほぼアカペラの映画音楽カバー曲集「Petra Haden - Petra Goes To The Movies」。これが映画ファンには素晴らしいのなんのって。カバーの実力もさることながら、そのマニアといってもいい選曲。映画『暴力脱獄』 の主題曲なんて選ぶ?

youtu.be

なんて、映画がわかってるの!
このアルバムもYouTubeで全曲聞ける。

おまけにね、このアルバムCDには彼女のポートレート写真が何枚も含まれている。そんなの当たり前でめずらしくないよね。その写真の彼女は、取り上げた映画音楽の主人公たちになりきりのコスプレなのだ! さきの『暴力脱獄』では、ゆで卵を前にポール・ニューマンになり切ってる。

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ここに上げた『トッツィー』のドロシーなんて笑える。まさに「ドロシー」になり切ってるダスティン・ホフマンじゃないか!
その他『夕日のガンマン』のクリント・イーストウッドとか、なんと『タクシー・ドライバー』のデ・ニーロだぜ!(笑)可笑しい!

めずらしい音楽であるだけではない。父親がチャーリー・ヘイデンだけあってその絡みなのか、アルバムにはBill FrisellBrad Mehldauとの共演もある。もちろん父親とも。そのクオリティとともに、曲どれもが真摯に音楽に向きあってて素晴らしい。おかしなコスプレは映画への愛ゆえなのだ。