Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

あの日以来・・

今朝はベッドで目が覚める頃、思わぬ揺れでたたき起こされた。そう、福島沖を震源とした地震が起こったのだ。地震はよくある。少し揺れたらすぐ収まる。と思ってたら収まらない!飛び起きてTVを付けたら地震の報道。津波が起こるらしい。頭に浮かんだのは東日本大震災原子力発電所。お願いだから何事も起こらないで欲しい、と心から願った。

幸いなことに今回の地震ではほとんど被害はなかったらしい。でもこの地震のエネルギーは熊本地震以上だったという。被害が出るか出ないかは紙一重なんだ。地震そのものはともかく、放射能はたった一回ですべて終わりだ。映画「ザ・ウォーク」ではないけど、僕たちの生活は、世界貿易センタービルの間に張ったワイヤーの上を歩いているジョゼフ・ゴードン・レヴィットみたいなものなのかも。あ、世界貿易センタービルはないし、ジョゼフ・ゴードン・レヴィットに例えるのはまったく適切ではないのだけれども。

今日、ようやくビニールハウスのキュウリの片付けが終わった。秋はなかなか天気が続かないから、天気のいい日と悪い日の作業の段取りを付けておかないと仕事が進まなくなってくる。雨でも出来るハウス内の仕事は晴れの日にする必要はない。まさに今日は外仕事の日だったのだ。
ついこの間までキュウリを収穫してた。市場出荷は11月の初めまででその後は直売所出荷。野菜が高い時ほど直売所は売れる。今年は野菜が高値でキュウリも結構いい値が付いていたから、昨年のようにいつまでも収穫を引っ張りたかったのだけれども、それも数回の降霜でとうとう終わってしまった。残念。今シーズンは天候のせいか、夏の収量も価格も伸びなかったから、秋の高値では本当に救われた。でも、キュウリが終わってとてもうれしい。解放された気分。とてもいい気分。

明日から、本格的に読書しようと思ってる。それでこそ、苦難の連続の農業の農閑期ならではの醍醐味。それがなくては農業をする意味がない。農業をする資格がない。なんちゃって(笑)

アメリカ大統領選挙と大統領に関わる二冊

昨日は初雪で外仕事はお休みとなった。というか、お休みにした。とりあえず、雪降ったせいで子供たちの送迎やら、直売所の事務仕事やらいろいろと雑用を片付ける。
テレビは朝からアメリカの大統領選挙一色。一夜明けた今日もそればっかり。トランプ氏がアメリカ合衆国の大統領!!無難にヒラリー・クリントンが女性初のアメリカ合衆国大統領になるのかと思ってた。まさか、まさか・・。
この結果が今後の日本の私たちの生活にどう影響しているのか。TPPはどうなっていくのか。僕の住むこの田舎の農家生活にどう影響してくるのか。子供たちの未来はどうなるのか。平和は・・。

トランプ氏がどうのこうのではないのだけど、アメリカの大統領選挙というとどうしても思い出す小説が二冊ある。一冊はスティーヴン・キングの『デッドゾーン』を思い出してしまう。教師をしている主人公が事故で何年も昏睡状態になるのだが、目覚めた時にはある能力をもってしまう。なんと、未来が見えるのだ。相手の考えていることが解ってしまうのだ。目覚めるまでの間に恋人は他の人と結婚してしまう。教師の苦悩。彼の世界は変わってしまったのだ。その世界では、大統領選挙である男が急速に市民の支持を集めて大統領の最有力候補となるのだ。超能力教師は演説会でこの候補と握手をした時にこの男が恐ろしい企みを企てていることを知ってしまう。果たして、この候補が大統領となるのか。教師の運命は・・。念のためにいうけど、映画ではマーティン・シーンが演じてたこの男、トランプ氏がそうだと言ってないからね。

デッド・ゾーン〈上〉 (新潮文庫)

デッド・ゾーン〈上〉 (新潮文庫)

もう一冊は、ジェフリー・アーチャーの『ロフノフスキ家の娘』。『ケインとアベル』の続編でアベルの娘フロレンティナが女性初のアメリカ合衆国大統領になるまでを描いている。1983年の作品で、アメリカにもう少し早く女性大統領が誕生するのかと思っていたけど、現実は厳しい。女性のトップが何人もいるこの世界なのに、自由の国アメリカでは女性大統領は夢なのか。女性大統領の誕生を阻止するためにトランプ氏は送り込まれたのではないか、小説好きな僕は勘ぐってしまうのだ。念のためにいうけど、この小説の女性大統領、ヒラリー・クリントンがそうだと言ってないからね。

ロスノフスキ家の娘 (上) (新潮文庫)

ロスノフスキ家の娘 (上) (新潮文庫)

農のうれしいこととかなしいことがあった

農業をやっていると、嬉しいことや悲しいことは当たり前によくある。そんな今日、うれしいことがあった。Facebookを見たら友人の辻井農園さん滋賀県長浜市のお米のコンテストで最優秀賞に選ばれたらしいのだ。すばらしい!なんといっても辻井農園は無農薬無除草剤有機栽培を実践してるすばらしい!農家なのだ。農家もいろいろあるけど、こんな農家は全国そうはいないのだ。辻井さんは脱サラで実家の農家を継いだ方なのだけれども、映画や音楽や文学のセンスも大いにあり、そして良き父親、息子であって(おそらくは夫でも。笑)、とてもお酒を愛する農家なのだ。同じ脱サラだけどもまだまだな僕は、いつもあこがれのまなざしで彼が書くウィットにあふれる文章を読んでいる。こんな農家がいっぱいいれば日本の農業は必ず良くなるのに。今の農業は何か間違っているのだ。
そんな同じ今日、TPPが特別委員会で強行可決されたとか。ここのところ、娘にTPPって何?って聞かれて、ちょこっと勉強し直してただけにまさかというか、予想どおりというか、この報道を聞いて思わずため息が出てしまった。またしても、この国の農はあさっての方に向かって行こうとしてるらしい。
僕は前から農業再建はベーシックインカムのような所得保障があればなし得るのではないか、となんとなく考えている。まあ、考えていただけで具体的なことは何も持っていないのだけどもね。この話題はまたいずれ。
ともかく、辻井農園、最優秀賞おめでとうございます!!