Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

地震の日

その日はスーパーの駐車場で服の生地屋さんに行っている嫁さんを待っていた。やけにボヨン、ボヨンと車が揺れるなと思ったら地震のせいだった。今まで体験したことのない長い時間の揺れ。収まったところで店の中から嫁さんが出てきた。スーパーからもおばちゃんたちが続々と出てきた。停電になって店の中の電気が消えたらしい。他の買い物は既に終わっていたし、とりあえず、帰途につく。途中はずっと停電。ますます、家が心配になった。信号も点いていない。慎重に交差点を通る。家の近くまで来たら踏切が開かない。迂回して別の踏切は開いていたのでそこを通る。家がある一帯は停電しなかったようで、家族は地震のニュースを見ていた。そして「津波」の被害が映される。…絶句…。
それからの何日かで、被害地域にいる弟や親戚の無事を確認。地震の被害にはあったものの、怪我などはないようだった。とりあえず安心した。が、それもつかの間…。あまりの被害の甚大さに頭の中が混乱。世間ではガソリン、その他の"買いだめ"の始まりだった。どうなるやら…。
物流が復活しないことには何もできないのは間違いない。それにはガソリンが必要だ。"モノ"が来なくては、農業は始まらない。現代の農業は、部品が供給されて動いている工場のごとく、種や肥料、ビニール資材等の"部品"が各農家によってお米や野菜や果物に"組み立てられる"。その部品のどれ一つが届かなくても農業は成り立たないのだ。ずっと頭の中でもやもやとしてた"現代農業の不安"が現実となった。
そろそろ、畑の準備が始まる。はたして、4月中旬、最初の植付は無事スタートできるのだろうか…。

今回の震災で亡くなられましたすべての方のご冥福をお祈りいたします。(夢男)