Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

定植を前に

来月7日に予定しているキュウリの定植準備は順調。雪解けが遅かった割りには作業の遅れもなく、今のところは問題ない。
先日、H20年度のキュウリ出荷組合総会があって、組合長の挨拶に、例の中国食品問題の件で加工向けキュウリの引き合いがいつもになく多いとの情報があった。これが今年の収益アップに繋がるといいのだが。こればかりは始まって終わってみないとわからない。何年かぶりにここでいい思いができれば、間違いなくキュウリ生産者は増える。
最近はなかなかキュウリの高値が出ず、生産者が高齢化してきたこともあって、キュウリに見切りをつけた人も多く、だいぶ組合員が減ってきた。総会に来ていた生産者で40代は2名。あとはすべて60歳以上で大部分が70代だ。その中で息子もキュウリ栽培をしているのは1名のみ。うちの組合は決して大きくはないのだが、大きいところでも似たような状況だそうだ。いや、こんな時代にキュウリなんか作っているのだから、地味な年寄り以外にいるわけがない、とも言える。夢男たちはこの若さでキュウリ農家だというのは、かなりレアな存在なのだ。実際、職業としてのキュウリ農家は我が町でたった一件。8000人ほどの町であるのにだ。こんなんだから、いずれキュウリは食べられなくなるまではいかないが、コメ以上に激減することだけは間違いない。
中国食品の件は輸出者・輸入者双方、また消費者にとって大変迷惑な、予想もしない大問題となったが、ある意味、いかに日本が自国で食料をまかなえていないかが、誰もが思い知った出来事でもあった。この一件以後、少しは自分の食べているものが、どうやって作られているか、これからどうなるのか、気になるようにはなったのだろうか。それとも、食べ物は世界の違う誰かが安く作ってくれるなんて、相変らず思っているのだろうか。思っているのでしょうね、きっと(苦笑)。