Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

ターシャ・テューダー再び

昨日夜7時からNHK総合で「喜びは創りだすもの 〜ターシャ・デューダ 四季の庭」の再放送があった。ハイビジョン特集やBS、地上波総合での再放送も含めてこれで何回目の放送になるのだろう。かなりの反響なのがよくわかる。夢男の嫁さんは前回の放送をビデオに録っているにも関わらず、また録画していたようだ。前回のはBS版で今回は短縮版であるのにだ。また、食い入るように見ていた。

ちょっと前にこのブログでターシャの本があまり書店に並んでなかったと書いたが、今行ってみると彼女の本が山積みだ。新聞の書籍広告にも頻繁に登場する。某出版社はうまくやったと思う。きっとかなり売れているのだろう。

今になって彼女がこんなに注目を浴びるのは何でだろうと考える。農家である夢男たちから見るとそれほど特殊な生活にも思えないのだが・・・。

とはいっても、ターシャの生活をまねるのは至難の業だ。住んでいる環境もそうだが経済的裏付けがないとああいった生活は絶対にできないからだ。みんな農家の生活を夢見るが、実際にそうした生活を始めると経済的面で苦労する。農業からのお金で暮らせないということではなくて、それ以上の余分な、言い換えれば贅沢するのに十分なお金を純粋に田畑から上げることは難しいということだ。農業とは別の「金のなる木」があれば「理想の農家生活」に近付けると思う。でもこんな農業の現状だが、夢男も含めてやめずに続けているのはお金に変えられないものが農家生活にはあるからだ。少なくとも現在農業に就いている人は、それがわかっている。だから、みんな「ターシャの生活」の生活を夢見てがんばっているのだ。

彼女が絵本作家として独りで苦労して子供たちを育て上げた日々も知ってこそ、今の彼女の「夢の生活」を理解できるのではと夢男は考える。今の彼女とその庭ばかり取り上げられるが、本当は彼女の言うようにいい庭ができるのには何十年もかかるのだ。今、彼女に興味を持つ人たちが、今の華やかさだけではなく、陰に隠れた本質、自然とともに暮らすことの本質に気づいてくれれば、と山積みのターシャの本の前でバーモントの山の中に思いを巡らせる。