BS録画(初見)☆3
初めてのサム・ライミは、20年以上前、富山市の総曲輪通りの映画館で観た「死霊のはらわたII」だった。グロテスクだけど、ギャグがいっぱい。こういうのは嫌いなはずだったのに、すんなりはいってしまった。この映画には、何か惹かれるものがあったのだ。
「死霊のはらわた」はサム・ライミはのデビュー作。後の「〜II」と同様の舞台設定。
若者たちが車で橋を渡って別荘にやって来る、そこはいわくつきの土地だった。森の中には何かがいる。彼らの運命は…
で、この第一作は映画の冒頭からチープさ全開。低予算で制作されたということで、まるで学芸会のようでもある。NHK教育によくある粘土細工人形のようなゾンビの造形。若者の出てくるホラー映画には付き物の「エッチさ」も全くなし。安っぽいB級ホラーかと思いきや、実はそればかりではなかった。ノンストップで次から次へと襲いかかる恐怖。思ったよりだれない。B級作品のホラーは途中、観るのがつらくなってくるのだが、そんなことは全くなし。最後まで見入ってしまった。
「現在、『死霊のはらわた』はコメディにしか見えないだろう。しかし、1982年当時はこの映画の観客が、17年後に『ブレア・ウォッチ・プロジェクト』の観客が感じたのと同じ恐怖を味わったことを忘れてはならない。(AM)」(『死ぬまでに観たい映画1001本』)
「スパイダーマン」「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」といい、実はサム・ライミは純な愛を描くのが上手だと思っている。この「死霊のはらわた」の主役ブルース・キャンベルが演じる主人公の彼女に対する行動にもそれが垣間見られる。だから夢男にとって、サム・ライミは好きな監督なのだ。
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