Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

縄文の女神(TMAX100その3)

f:id:Yumeo:20181129160227j:plain
高速道路からこの像がとても気になっていた

 娘の住むところから自動車専用道路での帰り道、公園の真ん中にぽつんと黄金色の物体がずっと気になっていた。後で調べてみるとそこは平成8年に縄文時代土偶が出土した場所らしい。 その土偶は「縄文の女神」の女神と名付けられた。発掘地は公園として整備され、道路から僕が見たのは、記念に建てられた土偶のレプリカ像だったのだ。


f:id:Yumeo:20181129160156j:plain
とてもグラマラスでエロチック。いや、包み込むような母性があふれてるのだ

 そういえば、子供たちがまだ小さいとき、県立博物館でこの像を見たことを思いだした。なんとここが発掘地だったのか。で、この11月末、再び用事があって念願の現地に行ってみたのだ。まさか、子どもがらみで再会できるとは思っても見なかった。

 女神像は川を見下ろす高台にあった。周りは住宅地。もしかしたらここは縄文時代から人が住むには快適な場所だったのかもしれない。カメラを持って像に近付くとレプリカが意外に大きいのに驚いた。博物館で見た本物(原寸大レプリカだったかも)は資料によると身長45cmぐらい。レプリカはその倍以上はある。縄文時代にものにモダンという言い方はおかしいけど現代のデザインにも見える。胸を張っておしりを突き出したようなポーズ。現代人にも負けないグラマラスなプロポーションで、ちょっとエロチシズムも感じる。専門家によると「生命を産む女性をかたどり健康祈願やまじないなどに使ったのではないか」ということらしい。なるほど。

f:id:Yumeo:20181129160224j:plain
女神は胸を張って遠くを見ている感じ。縄文時代から今を見ていたのか

 公園には小さな子供連れの家族が遊びに来ていた。その楽しそうな姿を見て僕たちの子供たちの小さかった頃を思い出した。子育てはとても大変だったけれど、あんなに楽しかったことはなかった。不自由なとてつもない楽しさの中で子供たちの未来を見ていた。きっと縄文時代から数え切れない家族がこの地を歩いたんだろなあ。

お気に入りの場所(TMAX100その2)

f:id:Yumeo:20181129160115j:plain
いつも静かで雰囲気のよい洋館

 山形市の文翔館はお気に入りの場所。大正5年に県庁舎及び県会議事堂として建てられた英国近世復興様式のレンガ造りの建物だそうだ。山形市内は自分的にはあまり観光的には見どころがないと思うのだけど、ここは他所に劣らないとてもいいところ。入館料は無料。受付で売ってる記念のグッズもわりとセンスがよい。どこもインスタ映えするけど、おすすめは中庭。ここで撮ったらあなたも『ヴォーグ』誌のモデル…になれるかも。

f:id:Yumeo:20181129160119j:plain
この奥はとてもいいところ

 文翔館を右に行くと木立の奥に古書店が見えてくる。そここそ、お気に入りの総本山。その名も「紙月(かみつき)書房」。かみつくだけにお店のロゴは口を大きく開けた狼。非常にデザインセンスがいいのである。店に入る前からお店の外観からもなにかのオーラがあふれ出てる感じ。古本屋にありがちなほこりっぽい感じのそれではない。

f:id:Yumeo:20181129160120j:plain
オーナーは噛みつかないよww。とても優しい感じ

 ここが好きなのは、狭いのにずっといられるところ。疲れたらテーブルに座ってコーヒーや「しみじみお茶セット」を飲みながら本をめくればいい。お腹がすいたら特製カレーがうってつけ。どれもオーナーの人柄が表れているような優しい美味しさなのだ。

 うちの家族は皆、この古書店が好き。長男は小学生のとき、ここで見つけた物語を読んでから本好きになった。とても今どきの書店には少ない真似のできない気持ちのよい空気。本好きの本屋に本好きが引き寄せられる。ここには本への愛がいっぱいなのだ。 

YASHICA ELECTRO 35 の補修

f:id:Yumeo:20181222155418j:plain

 さて、補修開始。電池の液漏れから。電池蓋に緑青が出てたけど、食酢にしばらく浸けてたらボロボロと自然に剥がれ落ちた。端子のサビは紙やすりで磨く。内部は見たかきりでは液漏れの影響はないようだ。とは言っても電池を入れてみないとちゃんと動くか、使えるかはわからない。

 このカメラはエレクトロと名乗っているだけあってか、IC以前の電気機構を取り入れたカメラらしい。状態の良くない中古だと電気系統に問題がある場合が多いだとか。軍艦部のランプなんて昔の電気製品っぽいことこの上ない。ロゴの上にある原子核を回る電子を模したマークは何! ありえないぐらいの大昔の未来感。フューチャーってやつだね!ダサさが一周回りきってないね。そこんとこに惚れたのだけどね。

 電池は調べて、アマゾンで4LR44という単三電池の短いみたいなやつを買った。元々の規格の電池は今は製造してないらしい。ボタン水銀電池だと4つ使うとか。何れにしても色々工夫が必要で、皆それぞれ方法で電池をカメラに挿入してるらしい。電池の直径と長さを増さないと動作するように納まらないのだ。僕はフィルムカメラの師匠のZ先生のアドバイスでペコペコ灯油ポンプの吸上げ部とアルミホイルを使って電池を入れることにした。それだと加工はカッターだけで簡単簡単。で画像のとおり。

 ドキドキしながら電池を入れてバッテリーチェックボタンを押すと緑のランプが点灯。シャッターボタンの半押しで露出のインジゲーターランプがレンズの向きに応じて点灯。どうやら電気系統はやられてなかったらしい。外装とレンズの状態がとてもいいカメラなのでうれしい!お昼代ぐらいで手に入れられたのはラッキーかも。あとはモルトの劣化で光漏れがないかどうか。ま、これはフィルム入れて撮ってみるか。