Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

劇場で観たSF映画の2本がすばらしかったの巻

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マイティ・ソー バトルロイヤル
イオンシネマ(初見)、☆4

うちの息子がマーベル大好きで、ここのところ、欠かさず劇場に観に行っている。今回はおなじみマーベルのコスチュームヒーロー映画。第一作と第二作はとてもきれいな素敵なナタリー・ポートマンが出ているのだけど、どうもコスチューム・プレイは昔から好きではないし、俳優としては素晴らしいと思うのだけど演じる役がどうも好きになれないステラン・スカルスガルド*1もポートマンの教授役で出てるのがちょっと苦手。助手の二人のドタバタもイマイチだし。それに「マイティ・ソー」のシリーズはどうも重い。「アベンジャーズ」シリーズに出ててもソーは重くて、その真面目さではキャプテン・アメリカといい勝負だ。娯楽作品だから軽くあって欲しいのだ。
ところが、今回、劇場までに見に行く気になったのだ。予告編で同じく「アベンジャーズ」で常連の超人ハルクとソーの弟であるロキとの絡みがコントかと思うほど軽快で思わず爆笑。予告編なのにだ。息子もそれを見て同様に思ったらしく、見に行こうを意気投合。夜の上映で見たというわけだ。
結果、予想通りの楽しい映画だった。「マイティ・ソー」の世界にとどまらず、「アベンジャーズ」から「ドクター・ストレンジ」まで、まさにこれぞSF映画といった感じ。コスチュームな世界も当然あるが、基本はSF宇宙活劇といった様相。「スターウォーズ」というよりは同じマーベルの「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の世界か(初見。☆3)。いや、寺沢武一の「コブラ」の実写版といったほうがしっくりくるのかもしれない。
「ハルク」がどうなったのか解決したし、「ドクター・ストレンジ」やナターシャ・ロマノフなどの伏線も上手く収束させてたのでとても満足である。今回の目玉は怖い怖いヘラ役のケイト・ブランシェット。これより怖いのはお母さんだけだよね、と息子と再確認。それぐらい最強のキャラなのである(笑)。ジェフ・ゴールドブラムもとても良かった。いい俳優である。今回も期待を裏切らなかった。息子も「ジュラシック・パーク」の数学者役がとてもお気に入り。よくわかっているのである。今回の「マイティ・ソー バトルロイヤル」を含む最近のマーベルの一連の作品群があまりによいので、「フォースの覚醒」がイマイチだった息子は、来月公開予定の「スターウォーズ」の第8作目もイマイチ乗り気出ないのである。ちなみに彼の「スターウォーズ」シリーズでお気に入りは第4作から第6作の初期の三部作なのである。とてもわかっているのであるww


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ブレードランナー2049」
ムービーオン(初見)、☆4

SF映画好きなら知らない人のいない伝説の映画「ブレードランナー」の34年ぶりの続編。映画の入りが悪いのかなんなのか、近くのイオンシネマだは上映しないので大スクリーンで見るのは諦めていたのだけど、ひょんなことから一人で見ることになった。ラッキー。よくよく考えて見るとお一人様で映画を見るのは横浜西口ので見た「シンドラーのリスト」以来。う〜ん、そんなに一人で映画を見ていないのか。そのことに驚いた。
そんなことはさておき、予告編から雑誌やネットの情報を遮断していただけあって、ライアン・ゴズリングハリソン・フォードが出るということしか知らないで見たブレランの続編はとても満足できるものだった。前作でルドガー・ハウアー演じるレプリカントのロイが見たという「オリオン座の肩の近くで炎を上げる戦闘艦」「タンホイザーゲートでのCビーム」というセリフの持つ魔力というかオーラというか、前作のもつ完璧なSFのイメージを決して崩して欲しくなかったのだ。
4作ある「ブレードランナー」のうち、オリジナルとファイナルカットは見た。オリジナル版のハリソン・フォード演じるデッカードのモノローグは、あれはあれでハードボイルド映画的でよいし、映画会社が「シャイニング」のために撮った素材を勝手に追加したというラストの空撮シーンも嫌いではない。ファイナルカットでモノローグが無くても、ラストが二人の逃走で場面が終わっても、それはそれで有りだと思う。「ブレードランナー」には解釈がいろいろとあってもいいのだと思うのだ。だから、今回の「ブレードランナー2049」も一つの解釈だと思って見たので、あれはあれでとても良かったのだ。
ただ一つ残念なのは、主役のライアン・ゴズリングはとても良かったのだが、ハリソン・フォードいらねんじゃねぇ!?ということ。まだ上昇途中だったオリジナルの「ブレードランナー」の頃と違ってビックになってしまったから、どうもこの人が出てくると最近では「エアフォース・ワン」や「スターウォーズ」のハン・ソロのイメージそのまんまでSF感が薄れてしまう。オリジナルの「ブレードランナー」はもう伝説となったのだから、出さない方がよかったのに。「…2049」で最も震えたのはガフ役エドワード・ジェームス・オルモスが出てきた時。わかってるね、監督!!!(泣)

*1:最初に彼を知ったのがマット・デイモンの「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」だったのがちょっと印象悪かった。おまけに最後に見たのは「ニンフォマニアック」。その前は「メランコリア」。もう最悪でしょう。