Farmer's Talk Pop

(2018年12月末、はてなダイアリー「夢男のファーマーズ・トーク」を統合しました)

同窓会は懐かしいのだ…「RED」

RED/レッド

Apple TV(初見)、☆3

RED/レッド [DVD]

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ブルース・ウィリス主演の映画で「RED/レッド」といったら、ウォーレン・ベイティの「レッズ(Reds)」と同じようなロシアとかソ連とかのかつての共産圏がらみの映画か、と思ったそこのあなた! とっても古いです(笑)。でも、この「RED/レッド」はそんな古い映画ファンが何も考えずに楽しめる映画でした。ストーリー展開とか、そんなことはこの際、深く考えるのはよしましょう。とはいえ、一応ストーリーを紹介します。

引退した超危険人物(Retired Extremely Dangerous, 略してRED)のフランク(ブルース・ウィリス)たち、元スパイ。過去の任務のため、CIAの標的にされた彼らを強敵が襲うのだった。過去の任務とは…。そして、彼らの運命は…。

ブルース・ウィリスといえば、かつてNHKで放送していた「こちらブルームーン探偵社」でシビル・シェパードと共演していたのが最初の出会いでした。それ以来、途中「ダイ・ハード」を経て、彼の持ち味はシリアスな中の軽快さだなと思ってます。「ダイ・ハード」シリーズは第一作の完成度が高くとても好きなんですが、それ以降は魅力が下降気味。「シックス・センス」もとてもよかったのですが、映画の内容からもとても軽快とはいえませぬ…。

じゃ、この「RED/レッド」はどうか。もう、ブルース・ウィリス節全開!。軽快、軽快!。その上、共演陣がとてもすばらしい!。モーガン・フリーマンジョン・マルコヴィッチヘレン・ミレンブライアン・コックスリチャード・ドレイファスときた!。こんなに名優を揃えてしまってどんな風に料理するのか、船頭多くして船山に上るになってしまわないか、なんて心配していましたが、それは杞憂に終わりました。それぞれの持ち味を活かした演技が楽しすぎて、ストーリーの細かいところなんてどうでもよくなってしまったからなんです。

引退するというスパイや工作員の映画といえば、ロバート・レッドフォードブラッド・ピットの「スパイ・ゲーム」という秀作がありますが、あの映画はとてもシリアスでした。ところがこの「RED」はあくまで笑えるスパイ映画。コメディだと思ってみた方がいいでしょう。映画が始まってから終わるまでにやにやしながら見てしまいました。

ブルース達、芸達者の活躍とは別にキーマンとなる俳優も出ています。アーネスト・ボーグナイン!。涙もんです!感動です!。あの「北国の帝王」「ポセイドン・アドベンチャー」のボーグナインですよ!。この映画では、CIAの資料室の古参職員の役。この映画の時はなんと御年93才。これが遺作(享年95才)となりました。ちょい役なんですが、出番は3回ほどあるのです。しかも、ブルースを始め、撮影では彼に敬意を払っていたのだなあ、とうかがえるような場面。とてもいい感じなんです。

ボーグナインといえば、SF映画「ガタカ」に突如、掃除夫役として出てきたり、「ER救急救命室」にゲスト出演したりと時々ビックリさせられます。今回も予備知識なしでのこの映画だったので本当にビックリさせられました。老齢でも現役だったボーグナイン。彼の人生を見習いたいものです。